
Webライターにはロジカルシンキングが必要らしいけど
難しそうでできる気がしない……
ロジカルシンキング(論理的思考)というと、なんとなく難しそうで敬遠してしまいがち。
手軽に始められるからWebライターを目指したのに、難しいことも知らなくちゃならないの?と思うかもしれません。
しかし、Webライターとして文章を書き続けるなら、身につけたいスキルです。
この記事でわかる事は以下の通り。
- Webライターになぜロジカルシンキングが必要なのかがわかる
- ロジカルシンキングの初心者ライター向け実践方法がわかる
私は以前クライアントから「ロジカルシンキングが苦手なんじゃないですか?」といわれたことがあります。
それは構成案に大量の修正をもらったときだったので、悪い評価されるかもしれないと思って、あわてて「ロジカルシンキングとは何のことだ?」と調べました。
でも、保育園のママたちと話しながら話していることも、ちゃんとロジカルシンキングをしている気がしたんですよね。
「うちの子は3歳になったのにオムツが取れないんだよね」
「上のクラスの子もまだ結構いるみたい」
「○○ちゃんのお姉ちゃんも3歳過ぎても取れなかったみたいよ」
「じゃあ、まだ心配するほどでもないか〜」
こんな会話も、ロジカルシンキングに入りませんかね??
私もまだまだ勉強中のロジカルシンキング、一緒に学んでいきましょう!
ロジカルシンキング(論理的思考)ってなに?

そもそもロジカルシンキング(論理的思考)とはどんな行為を指しているのか、Webライターの記事作成にどう関わるのかを解説します。
ロジカルシンキングとは
ロジカルシンキング(論理的思考)とは、「事実→根拠→解釈」をセットにした考え方のことです。
「事実→解釈」だけだと、なぜその解釈につながるのかが伝わりません。解釈は人それぞれ、千差万別あるからです。これは「感覚的に伝える」という行為にあたります。
「根拠→解釈」だけだと、なぜこの事柄を取り上げているのか、意図が分かりにくくなります。
そのため「事実→根拠→解釈」をセットにすることで、相手に伝わりやすくなるのです。
分かりやすい記事を書くためのスキル
Webライターにとって、ロジカルシンキングは分かりやすく破綻のない記事を書くためのスキルです。
Webライターが書く記事では「事実→根拠→解釈」の解釈にあたる部分を「主張したいこと(答え・結論)」として執筆します。
主張したいことを「事実→解釈」の方法で感覚的に伝えようとすると、読者とライターの感じ方が違うため、誤解やズレが生じます。結果、正確に伝わらない文章になるでしょう。
伝わる文章にするためには、根拠(因果関係など)を明白にして「○○だから△△です」と誰もが納得できるように書くことが不可欠です。
根拠を明白にするためには、事実や主張したいことに関連したさまざまな事柄を集めて整理し、主張したいことまでの道筋を立てていきます。
3,000文字を超える文章を書いていくためには、物事を整理するためのロジカルシンキング(論理的思考)と、それを伝えるための論理的表現が求められます。

自分で書いていても難しい〜
人はみんな考え方も感じ方も違うから、それに気をつけて書くってことです
ロジカルシンキングを実践するためには、さまざまな事柄に対して「So What?(だから何?)」「Why So?(それはなぜ?)」という疑問を持ち続けることが重要です。
矛盾・破綻・偏り・先入観を取り除く
主張したいことを相手にきちんと伝えるためには、集めた情報を整理し、主張したいことまでの道筋をつなげていきます。
Webライターの場合、構成で記事全体の道筋・流れを把握します。
その際、矛盾や破綻が起こっていないか、先入観にとらわれていないかをチェックしましょう。
物事を「事実→解釈」の方法で感覚的にとらえると、どうしても偏ったものになりがちです。
自分で構成をつくる場合は、検索上位記事を参考にしたり、Yahoo知恵袋などを見たりして、さまざまな角度から情報を集めるようにしましょう。
クライアントから構成をもらう場合も、いち読者として構成内容に納得できると文章が書きやすくなるため、不明点はクライアントに質問するとよいでしょう。
ロジカルシンキングはライターに必要?

やっぱり難しそうなロジカルシンキング……。でも、できるようになるとメリットがあります。
ここでは、Webライターになぜロジカルシンキングが必要なのかを解説します。
制限された文字数で書くために必要
ロジカルシンキングができると、クライアントから指定された文字数で書きやすくなります。
限られた文字数で必要な情報を書くためには、事実や主張を取り巻く多くの情報から情報を選択し、破綻のない道筋をつくるスキルを育てなければなりません。
そのためには、集めた情報を整理し、重複する内容や関係のない事柄を省く選択眼が不可欠です。
ロジカルシンキングができないと、指定された文字数を大幅に超えたり、筋の通らない文章になる可能性があります。
構成をつくるのに必要
Webライターには、結論までの道筋をスムーズにする構成力を求められます。
Webライターが構成を作成する際に、考えておくポイントは3つあります。
- 読者の悩み・解決したいこと(事実)をハッキリさせる
- 悩みに対して、必要な要素(根拠)を満たした答え(解釈:主張・結論)を書く
- 読者に期待するアクション(手順)を明確に書く
これらを実践するためには、集めた情報に対して「So What?(だから何?)」「Why So?(それはなぜ?)」と問いながら、分類・整理をしていきます。
これらをふまえて記事を執筆していくと、分かりやすい記事を書けるでしょう。
ブレない文章を書くのに必要
読者が違和感を覚えるのは、矛盾やズレを感じさせるブレた文章です。
Webライターがブレない文章を書くためには、ロジカルシンキングを基につくり込んだ構成が不可欠です。
Webライターには、独自性のある文章力は必要ありません。読者に必要な情報を分かりやすく伝える構成力とライティング力が求められています。
ライティングのスピードアップに必要
ロジカルシンキングができると、執筆時間のスピードアップが可能です。
短時間で構成内容の重複やズレを取り除いたり、冗長表現や余計な装飾表現を削ったりする能力が身につきます。
ライティングのスピードアップできると、多くの依頼をこなすことが可能になり、収入を増やすこともできます。
ロジカルシンキングを実践する際のポイント

「誰に」と「目的」を明確にする
Webライターが記事づくりでロジカルシンキングをするためには、まずは「誰に」と「目的」を明確にしましょう。
主張したいことに関連する情報を収集して分類する際に、「誰に」と「目的」が軸となるためです。
「AだからBである」と書く場合、「根拠A」と「主張B」のつなげ方は、いくつものパターンが存在します。
- 毎日30分の運動を6カ月続けられると(A)5kgのダイエットに成功する(B)
- 簡単な食事制限と1分間の運動を毎日することで(A)1年間で5kgのダイエットができる(B)

私は簡単な方がいいから後者がいいな〜
依頼された記事を執筆するためには、クライアントが主張したい結論に合わせて、軸をハッキリさせておく必要があります。
必要な情報を選ぶ
ロジカルシンキングをしながら文章を書くとき、読者の感情の動きを意識して情報を選んでいきましょう。
主張したい結論を取り巻く事実や根拠は無数にありますが、あまりに幅広く内容を扱うと、読者は「何を言いたいのかよく分からない」と言う状態になってしまいます。
読者が行動しやすくなるために必要な情報に絞って伝えることで、主張が伝わりやすい記事になるでしょう。
ロジカルシンキングで構成案をつくる

ここでは、具体的にロジカルシンキングを使って書く方法を解説します。
情報を収集する
Webライターが仕事を受注すると、クライアントから指示されたテーマやキーワードを結論(主張・答え・解釈)として、情報を収集していきます。
そこで集めた情報を整理するために、ロジックツリーを活用することをおすすめします。

私はWebライターになって3カ月目から使い始めました
慣れると情報整理がラクになりました
できるだけ多くの情報を集めた方が、論理的な文章を書きやすくなります。しかし、情報を分類したり整理できたりしないと、内容の重複や偏りができる可能性があります。
ロジックツリーなら、集めた情報を箇条書きで書いていくよりも、わかりやすく整理できますよ。
情報を分類する
情報が不足していないか、重複していないかを確認していきます。
その際に、主張したい結論に対して根拠を複数用意すると、読者が納得しやすい記事が書きやすくなります。
根拠を示す2つの型に沿って情報を分類していくことで、構成を考えやすくなります。
演繹法
「AはBである」「BはCである」「だからAはCだ」と結論を導く方法
「ダイエットは運動と食事療法が重要」
「運動と食事療法は継続が難しい」
結論「だからダイエットは続かない人が多い」
帰納法
いくつもの事例から傾向や法則を導き出し、結論につなげる方法
「リンゴは熟すと木から落ちる」
「子どもが机の端に置いたコップはよく落ちる」
「洗濯物を固定しないとベランダから落ちる」
結論「地球には引力がある」
伝える順番を考える
情報を整理・分類したら、伝える順番を考えます。
伝える順番によって読者への伝わり方は変わり、記事が最後まで読んでもらえるかが決まります。
読者の感情がどう動くのかを考え、読者に寄りそった記事にしていくための順番を確認しましょう。
はじめに結論を書く
ロジカルシンキングは「事実→根拠→解釈」へと考えを進めていきますが、実際に記事を書いていく際は、主張したいこと(結論・答え)→根拠→具体例という順番で構成をつくっていきます。
読者は早く悩みを解決したいと考えているため、その要望に応えることで、ページからの離脱を防ぐためです。
答えや結論を先に書く代表的な型に、PREP法があります。
Point:結論・主張 (伝えたいことは○○です)
Reason:理由 (なぜなら○○だからです)
Example:具体例 (たとえば○○があります)
Point:結論・主張 (そのため○○です)
PREP法を使って、読者が知りたがっている情報を先に提供し、記事の先を読み進めたくなるような構成にしていきます。
別記事で解説しているので、詳しく知りたい方はご参照ください。
読者に理解してもらう
前半部分の主張したい結論や答えの段落の次に、根拠を説明します。「なるほど!」と感じてもらう根拠を入れましょう。
ここで有効なのが、具体的な例を出すことです。
読者は抽象的な言葉よりも、具体的な内容の方が自分に引き寄せて考えやすいからです。
「この記事に書かれているのは自分と同じだ」「自分の悩みを解決してくれそう」と感じてもらえるような項目を立てましょう。
読者に検討・行動してもらう
次に読者が実行しやすい方法を提案します。
集めた情報の中から導き出せる、主張したい結論や答えに結びつく手法や手順を項目にします。
読者に検討してもらったり、実際に行動してもらったりするためには、感情に訴えかける言葉を加えるのも効果的です。
初心者ライターはロジカルシンキングを身につけよう
「なぜ?」「なんで?」という疑問は、自分自身もさまざまな場面で感じていませんか?
それをスルーせず、考えることを習慣にすると、ロジカルシンキングは養われていきます。
読者も、記事の内容が論理的に書かれていないと「なぜ?」「なんで?」と感じます。
それを先まわりして答えを用意することを意識して、構成や執筆を進めていきましょう。
【Webライター初心者向け】文章を学ぶための教科書があります
Webライターを始めたら「早く書くスキル」を身につけておくとお得です。
Webライターをはじめたばかりの人の多くは、獲得できる仕事の単価が低くなります。ということは、たくさんの記事を書かないと、まとまった収入を得られません。
さらに、わかりやすい文章を書けると、単価の高い仕事を受注できます。
でも、
- どうやって勉強したらいいかわからない
- 書籍やブログの無料情報を見てもよくわからない
という方もいらっしゃるでしょう。
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